乳酸菌整腸剤と善玉菌サプリはどちらが良い?

女性医師

ビフィズス菌や乳酸菌などの善玉菌を増やすことが、腸内フローラ(腸内細菌の生態系)を良好にして、ひいては腸内環境の改善につながります。

そのため、毎日ヨーグルトや乳酸菌飲料などで善玉菌を摂ったり、善玉菌サプリで効率的に補給したりすることはとても大切です。

しかし、世間では乳酸菌整腸剤というものもあります。製薬会社が製造・販売している善玉菌入りの医薬部外品などのことです。これらとサプリメントでは何が違うのか、その点も踏まえて代表的な整腸剤を紹介します。

新ビオフェルミンS

乳酸菌整腸剤といえば、まっ先に名前があがるのがビオフェルミン製薬の指定医薬部外品「新ビオフェルミンS」です。

「人にはヒトの乳酸菌」というキャッチコピーが有名ですが、その名のとおり、ヒト由来の乳酸菌を3種類含んでいる、いちばん知名度の高い整腸剤です。

配合されているのは「ビフィズス菌・G9-1」「フェカリス菌・129BIO3B」「アシドフィルス菌・KS-13」で、それぞれ1日の服用量中に18mgずつ含まれています。

18mgと言われてもピンときませんが、問い合わせたところ、それぞれ3億個ずつ含まれているとの回答が得られました。つまり1日の服用量を守ると、合計で9億個の善玉菌を摂取できるということです。

ちなみに、ビフィズス菌の種類は「ビフィドバクテリウム・ビフィダム・G9-1」です。フェカリス菌とアシドフィルス菌については、種名はわかりませんでした。上記で紹介したのは、おそらく株名です。

ビフィズス菌は、言わずと知れた善玉菌の代表格。おもに大腸にすみつき、糖を分解して乳酸や酢酸を産生します。それらの有機酸が悪玉菌の抑制、ぜんどう運動の促進、腸内フローラの改善に役立ちます。

フェカリス菌はおもに小腸にすんでおり、花粉症の症状緩和効果があることが研究によって認められています。

アシドフィルス菌も代表的な善玉菌で、皮膚や粘膜の健康を助ける栄養素であるビタミンB群の一種「ビオチン」の産生を助けるとされています。アレルギーや肌トラブルに効果あり、と考えられています。

錠剤のほうには、添加物としてトウモロコシデンプン、デキストリン、乳糖水和物、沈降炭酸カルシウム、アメ粉、白糖、タルク、ステアリン酸マグネシウムが含まれています。

アマゾンで調べたら、540錠入りのものが2,045円で販売されていました(2015年6月23日現在)。服用量は1日9錠なので、60日(約2ヶ月)分で2,045円、1日あたり34円の計算です。善玉菌サプリとくらべたら非常に安価です。

参考 : 新ビオフェルミンS

ミヤリサン

ミヤリサン製薬の「ミヤリサン」も、乳酸菌製剤として非常に有名です。軟便、便秘、腹部膨満感などに効果を発揮する指定医薬部外品です。

1日の用量18錠中に、宮入菌180mgが含まれています。こちらは問い合わせていないので個数がどれくらいなのかということはわかりませんが、腸内で酪酸や酢酸などの有機酸を産生するという作用があります。

それによって、新ビオフェルミンSに含まれるビフィズス菌と同じように、善玉菌を増やしたり悪玉菌を減らしたりするとのこと。

添加物は、乳糖、トウモロコシデンプン、タルク、結晶セルロース、ステアリン酸マグネシウム、白糖など。

参考 : ミヤリサン製薬

ラッパ整腸薬BF

大幸薬品の指定医薬部外品「ラッパ整腸薬BF」には、ほかの乳酸菌製剤と同じように、整腸作用や、腹部膨満感、軟便、便秘などに対する効果があります。

1日の最大服用量は3包で、そこに含まれる善玉菌はフェカリス菌とアシドフィルス菌あわせて18mg、ビフィズス菌24mgです。さらに、消泡作用のあるジメチルポリシロキサンも配合されています。

便秘に悩む方だけでなく、おならがよく出ることに悩んでいる方や、お腹の張りに悩んでいる方にも有効な整腸剤と言えます。

添加物として、メタケイ酸アルミン酸マグネシウム、乳糖、白糖、メチルセルロース、ポリソルベート80、ソルビタン脂肪酸エステル、無水ケイ酸、タルクなどが含まれています。

参考 : ラッパ整腸薬BF | 製品情報 | 大幸薬品

パンラクミン

第一三共ヘルスケアの指定医薬部外品「パンラクミン」には、9錠中に有胞子性乳酸菌(ラクポン)が45mg配合されています。

有胞子性乳酸菌とは胞子を形成した乳酸菌であり、ほかの一般的な乳酸菌にくらべて、酸や熱に強いとされています。生きたまま腸にしっかり届いて、そこで発芽するのが特徴です。

整腸作用のほかに、腹部膨満感、消化不良、もたれ、胸つかえ、食欲不振などに効果があるようです。

1日の用量9錠中に、有胞子性乳酸菌(ラクポン原末)45mg、タカヂアスターゼN1が135mg、ビチオン(ビタミンH)18μgが含まれています。

添加物はタルク、ステアリン酸Mg、塩化Na、ヒドロキシプロピルセルロース、香料、バニリン、エチルバニリン、白糖、セルロース、乳糖など。

参考 : パンラクミン錠(詳細) | 第一三共ヘルスケア

新ラクトーンA

アサヒフードアンドヘルスケアの指定医薬部外品「新ラクトーンA」は、ビフィズス菌、フェカリス菌、アシドフィルス菌の3種類の乳酸菌のほか、乳酸菌の増殖に必要な乾燥酵母を含んでいる整腸薬です。

1日の用量18錠中に、ビフィズス菌40mg、フェカリス菌40mg、アシドフィルス菌40mg、乾燥酵母2,025mgなどを配合。添加物として乳糖、ステアリン酸マグネシウム、無水ケイ酸を含有しています。

参考 : 新ラクトーンA | 商品情報 | アサヒフードアンドヘルスケア

乳酸菌整腸剤と善玉菌サプリの比較

乳酸菌整腸剤と似たものに、善玉菌サプリがあります。こちらもビフィズス菌や乳酸菌、オリゴ糖などが含まれたものですが、どういった違いがあるのでしょうか。

おもな違いは、効能の表示についてです。乳酸菌製剤の多くは指定医薬部外品に指定されており、有効成分が含まれ、医薬品よりも効果が穏やかで、比較的安全性が高いと判断されるものとなっています。

善玉菌サプリは、指定医薬部外品のような効能の表示はできません。ただし、ビフィズス菌や乳酸菌の含有量は表示されていますので、それをもとにある程度の効能を消費者が判断することはできます。

たとえば、上記で紹介した新ビオフェルミンSには、1日の服用量9錠あたりに合計9億個のビフィズス菌やフェカリス菌、アシドフィルス菌が含まれています。

それに対して、フジッコの善玉菌サプリ「善玉菌のチカラ」は、含まれている乳酸菌の種類はクレモリス菌FC株の1種類のみであるものの、その数は1粒あたり20億個以上です。

また、久光製薬のサプリ「乳酸菌(EC-12)」にいたっては、フェカリス菌(死菌)が1兆個含まれています。効能は表示されなくても、これだけの含有量の差があれば、効果を個人的に推しはかることはできると思います。

参考 : 善玉菌を増やすサプリのおすすめランキング

さらに、2015年4月にスタートした機能性表示食品制度により、機能性についての情報の届出があれば、サプリにも機能性の表示が可能となりました。

2015年6月現在、すでにこの制度にもとづいて機能性の表示をおこなっているサプリがありますし、今後その動きは大きくなっていくと思います。

というわけで、善玉菌サプリの効果・効能については、ある程度は消費者が判断できる素地が整ってきたと言えます。指定医薬部外品などでなくても、機能性を確認できるということですね。

機能性の差異は認められなくても、乳酸菌製剤の優位性はあります。善玉菌サプリよりも指定医薬部外品などがすぐれている点は、価格です。

たとえば、新ビオフェルミンS(540錠)は、アマゾンで2,045円で販売されています。これは日数に直すと60日分であり、1日あたり約34円の計算になります。

フジッコの善玉菌のチカラは定期コースで購入した場合、1ヶ月分が2,350円(初回のみ1,550円(いずれも税込))なので、1日あたり約78円です。かなり割高に感じますね。ただし乳酸菌の数は2倍以上なので、それを考慮するとほとんど差はありません。

結局のところ、乳酸菌整腸剤のような少ない善玉菌の数で満足するか、それともより大量に善玉菌を摂取したいか、そのどちらを選ぶかというところに行き着きます。

個人的には、腸内細菌の数が約100兆個もあること、便通が悪いと感じている場合は腸内環境が乱れている可能性があり、その場合はより多くの乳酸菌を長期間摂取したほうが良いことを考えると、サプリのほうをオススメします

ただ、これは個々人の状況によるところが大きいですので、最終的には自分のお腹と相談して決めることだと思います。一概にどちらが良いというのは言えるものではありません。

まずは市販の安価な乳酸菌整腸剤を試してみて、それで効果が実感できなければ、より多くのビフィズス菌や乳酸菌が含まれた善玉菌サプリを摂る、という方法が良いかもしれませんね。

善玉菌を増やすサプリのおすすめランキング

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