便秘薬(下剤)の種類と効果

下剤のイメージ

便秘薬には、肛門から直接、液体を流して排便をうながす「浣腸」、腸を刺激してぜんどう運動をうながすタイプの「刺激性下剤」、便をやわらかくする「塩類下剤」などがあります。

ここでは、便秘薬それぞれの効果と副作用などについて説明します。

浣腸は即効性あり

便秘薬のなかでもっとも即効性があるのが「浣腸」です。

浣腸とは、肛門から腸内へ直接グリセリンなどを含んだ液体を流し入れて、それによって硬い便の滑りを良くしたり、腸を刺激して排便をうながしたりするという便秘薬、もしくはそれをつかう行為のことです。

浣腸は効果が非常に早く出るのが特徴で、人によって、または状況によって差は出ますが、基本的には注入してから数分で便意をもよおします。

便秘の場合、できれば食生活や生活習慣の改善で排便へと持っていくのがいちばん良いですが、そうは言っていられないときもあります、

そんなときは便秘薬を使うと思いますが、浣腸は最終手段です。ほかの下剤などを使用しても効果が出ないときや、緊急の場合、どうしても排便をコントロールしたいときなどに使うようにしましょう。

浣腸は常用するものではありません。外部からの刺激で排便をうながすものなので、続けて使用することで、自力での排便がむずかしくなる場合があります。習慣にならないように気をつけましょう。

刺激性下剤と塩類下剤

浣腸のほかの便秘薬としては「下剤」があります。下剤はいちばん身近な便秘薬ですが、使い方を間違えると効果が出なかったり、逆効果になったりするので注意が必要です。

下剤には「刺激性下剤」と「塩類下剤」があります。

刺激性下剤とは、センナやセンノシド、大黄(ダイオウ)、アロエなどの刺激性成分を含む下剤のことで、腸の粘膜を刺激することで腸の動き「ぜんどう運動」を促進して、排便へと導きます。

さらに細かく見ると、センナや大黄などを含む「アントラキノン系」と、ビサコジルやピコスルファートナトリウムなどを含む「ジフェニルメタン系」の2つがあります。

このうち、後者のジフェニルメタン系の刺激性下剤は、アントラキノン系とくらべてお腹にやさしく、腹痛などの副作用を起こしにくいとされています。

アントラキノン系の下剤として有名な商品は「アローゼン」、ジフェニルメタン系として有名な商品は「ラキソベロン」や「コーラック」などです。

もうひとつの塩類下剤とは、酸化マグネシウムを含み、腸内の浸透圧を高めることで便の水分量を保ち、便をやわらかくして排出しやすくするという作用をもつ下剤のことです。

刺激性下剤とくらべてカラダにやさしく、硬い便がつまってしまいなかなか出ないというときなどに有効です。商品としては「マグミット」や「マグラックス」が有名です。

便秘薬の副作用に気をつける

下剤のなかで特に注意すべきなのが、センナや大黄などを含むアントラキノン系の刺激性下剤です。

まず副作用が強く、腹痛をともなう場合があります。「お腹がギューッとする」などの感覚がある場合があり、用量にもよりますが、腸が激しく動いてしまい軟便や下痢になる可能性もあります。

また、刺激性下剤は腸の働きが鈍ることで便秘の症状が出る「弛緩性便秘」には有効ですが、ストレス性の「けいれん性便秘」や、便意に鈍感になるなどして起こる「直腸性便秘」には効果をあまり期待できません。

特に、けいれん性便秘には逆効果です。

ストレスなどで腸が強く動くことで、一部がギュッとしまってウンチが通れなくなるのがけいれん性便秘です。それを下剤によって刺激して、さらに強く動かそうとするのは良くないことは明白です。

そして気をつけたいのが、習慣性です。刺激性下剤は効果がわかりやすいので、常用してしまう人が少なからずいます。また刺激に慣れてしまい、どんどん量が増える場合もあります。

下剤というのは一時的につかうものであり、常用するものではありません。

下剤に依存してしまうと、腸が刺激を受けて疲れてしまったり、自分で動こうとしなくなったりすることで、自力での排便が困難になる可能性があります。そうすると、便秘が悪化してしまいます。

また腸の機能が失われるだけでなく、粘膜が黒ずむ「大腸黒皮症」(大腸メラノーシス)を発症するおそれもあります。

大腸メラノーシスとは腸が黒ずんだり、黒ずんだ部分の働きが悪くなったりするもので、便秘が慢性化するだけでなく、腸内環境の悪化をまねくことで全身に悪影響をおよぼす可能性もあります。

大腸メラノーシスは下剤を一定期間やめることで治るとされていますが、休みなく下剤をつかうことは腸の不調をまねくだけでなく、健康を害するおそれもあるということを認識しておく必要があります。

ときには浣腸や下剤などの便秘薬をつかうことも必要かもしれませんが、なるべく食事や生活習慣を見直すことで便秘を改善していくように心がけましょう。

善玉菌を増やすサプリのおすすめランキング

コメントを残す

サブコンテンツ

このページの先頭へ